心房細動で アブレーションを勧められた方へ

放射線を使わない アブレーションという選択肢があります アブレーションを受ける前に 知っておいてほしいこと 不整脈専門医が 治療の選択肢を説明します

こんな不安、ありませんか?

  • アブレーションを勧められた、でも放射線を浴びると聞いた、なんだか怖い。
  • 「放射線浴びる時間は、短時間だから心配ないですよ」なんて説明だったけど・・・。
  • 放射線について詳しい説明を受けられなかった。

医療の現場で放射線について詳しい説明はほとんど行われていません。
医療被ばくには解決すべき問題があります。


なぜ放射線が問題なのか?

これまでアブレーションでは
放射線(X線)を使って体内のカテーテルの位置を確認していました。
そのため患者さんは、放射線線を浴びることになります。
放射線はDNAを傷つける可能性があり、次のような健康障害との関連が知られています。

  • がん
  • 染色体異常
  • 皮膚障害
  • 白内障
  • 脱毛

ただし、放射線を浴びたからといって必ず健康障害が起きるわけではありません。
生体にはDNAの修復機能があるためです。
しかし、一定の確率で修復ミスが発生します。
そして、それが『がんへの第一歩』になります。

放射線から身を守るために国際的に
可能な限り放射線を浴びる量を減らす(As Low As Reasonably Achievable)
という考え方(ALARAの原則)が重要とされています。

放射線を浴びる量が少なけれな良いと考える医師もいますが、
少ない放射線量でもDNAは傷つきます。
現状、日本の医療被ばく線量(医療の検査・治療で浴びる放射線量)は
海外に比べ2倍以上と報告されています。

なぜ、ゼロが必要なのでしょう?

生涯で浴びる放射線量を少なくするために、
浴びずに済む放射線は避ける必要があります。


放射線被ばくのないアブレーション

放射線被ばくのないアブレーションとは、
不整脈治療として行われるカテーテルアブレーションの
術前・術中・術後で放射線被ばくが必要最小限にとどめられる治療です。

通常のカテーテルアブレーションのために
術前から術後まで必要な画像検査は全て超音波検査(必要に応じてMRI)で行うアブレーションです。

従来法

  • 放射線:使用する
  • 患者さんの被ばく:数十〜数百 mGy
  • スタッフの被ばく:鉛入りエプロンで防護

放射線ゼロ法

  • 放射線:使用しない
  • 患者さんの被ばく:0 mGy(被ばくなし)
  • スタッフの被ばく:0 mGy(被ばくなし)

対象となる不整脈は、

  • 心房細動
  • 心房粗動
  • 発作性上室頻拍
  • 心室性期外収縮
  • 心室頻拍

など、すべての頻脈性不整脈です。


心房細動の治療を考えている方へ

心房細動では薬による治療も行われていますが、
十分な効果が得られない場合もあります。

そのためアブレーション治療を勧められる方が増えています。

アブレーションは、
緊急で行われる治療ではありません。

だからこそ、

どんな方法で治療を受けるのか

を知った上で選択することが大切です。

放射線を使わないアブレーションは
DNAを傷つけない方法のひとつです。

治療を受ける前に
この選択肢があることを知っていただきたいと考えています。


院長からのメッセージ

これまで不整脈診療を専門に診療してきました。

アブレーションの効果を最大化し、
リスクを最小化することを目指して、
2015年から放射線を使わないアブレーションを行なっています。

現在は心房細動だけでなく、
すべての頻脈性不整脈を対象に行なっています。

アブレーションを勧められた方に、
放射線を使わない治療という選択肢があることを
知っていただきたいと考えています。

不整脈専門医
覚王山不整脈診療所 院長 川上徹
  • 川上院長のプロフィールはこちら
  • 実績
    • 累計アブレーション件数:3000件超
    • 当診療所院長の川上は放射線ゼロの心房細動アブレーションを2015年に国内で初めて実施
    • 放射線ゼロのアブレーション件数:1500件超
    • 放射線ゼロのアブレーションについての活動
      • 論文
      • 学会報告
        • 日本内科学会総会 2016(東京、3月17日〜3月20日)
          「心房細動に対する放射線被曝のないカテーテルアブレーションの安全性について」
        • 日本循環器学会学術集会 2018(大阪、3月23日〜3月25日)
          「The Impact of a Zero-fluoroscopy Approach on the Hospitalization Cost for AF Ablation」
        • 米国不整脈学会年次集会 HRS 2019(サンフランシスコ、5月7日〜5月11日)
          「Ultrasound-guided Sheath Insertion Resolves A Concern Of The Zero Fluoroscopy Ablation」
        • アジア太平洋不整脈学会総会 APHRS 2019(バンコク、10月24日〜10月27日)
          「Zero fluoroscopy ablation for ventricular tachycardia」
        • 欧州不整脈学会 EHRA2020(ウィーンで開催予定もCOVID19のため中止、演題採択のみ)
          「Zero-fluoroscopy ablation with ultrasound-guided sheath insertion」
        • 日本循環器学会学術集会 2021(横浜、3月26日〜3月28日)「Zero Fluoroscopy Ablation of Cardiac Arrhythmias ; A Single Center Experience in Japan」

治療について

当院は不整脈治療の相談窓口となる診療所です。

放射線を使わないアブレーションについて、
名古屋だけでなく関東や九州など
遠方から治療を受けに来られる方もいらっしゃいます。

アブレーション治療が必要な方には
院長が連携する協立総合病院にて保険診療の入院治療を行います。

アブレーションは川上院長が担当します。

手術はカテーテル治療の設備が整った
協立総合病院で安全に行います。

退院後の経過については
当院でオンライン診療によるフォローも可能です。


放射線ゼロって本当に安全?よくある疑問に答えます

放射線ゼロって本当に”0”ですか?
はい。放射線ゼロのアブレーションとは、不整脈治療として行われるカテーテルアブレーションの術前・術中・術後で放射線被ばくが必要最小限にとどめられる治療です。通常のカテーテルアブレーションのために術前から術後まで必要な画像検査は全て超音波検査とMRIで行うアブレーションです。医療機関で治療前と術後3ヶ月目のスクリーニング検査として行われる胸部レントゲン検査は許容する場合があります。
従来の方法と治療の効果は同じですか?
はい同じです。これまでの報告で、術者の経験が一定の基準以上であれば、治療の有効性と安全性に違いはないことが明らかになっています。
高齢者でも受けられますか?
はい。仰向けになって一定時間安静が保てる方であれば治療は可能です。
費用は保険適応ですか?
はい。保険診療として受けていただけます。
どのくらいの時間がかかりますか?
治療対象となる不整脈により異なります。
従来の方法でも問題ないと言われましたが、放射線ゼロでの治療のメリットは何ですか?
放射線ゼロでの治療のメリットはアブレーションによるがん発生リスクがゼロになることです。放射線被ばくが健康に及ぼす影響には、確定的影響と確立的影響があります。「確定的影響」は、一定以上の放射線を浴びると問題が起き始める影響です。この場合の健康障害には、皮膚障害・白内障・脱毛があります。「確率的影響」は、放射線を浴びると影響が出る確率が増える障害です。この場合の健康障害には、がん・染色体異常があります。確率的影響はどの程度、放射線を浴びたら危険なのか、現時点で明らかになっていません。従来の方法は確率的影響による将来の発がんの懸念あります。
アブレーションをやっている病院でも、放射線ゼロでやっていないのは何故ですか?
従来行われてきたアブレーションの方法を習得するだけでなく、放射線ゼロのアブレーションを行うためには心腔内エコーの技術などの習得が必要不可だからです。
放射線ゼロにするのは何故ですか?
放射線被ばくが安全ではないからです。放射線被ばくする業務に従事している人(この場合の放射線被ばくを「職業被ばく」と言います)は、放射線被ばくが定められた基準を超えたらその業務に就いてはいけないことが定められています。放射線を浴びる量を測るとき線量という用語を使います。放射線の被ばく線量が少ないとか被ばく線量が多いとか表現します。放射線被ばくが体に及ぼす影響(被ばく線量と健康障害の関係)が長く調べられてきました。放射線被ばくによる影響には「確定的影響」と「確率的影響」があるという事が明らかになっています。「確定的影響」は、一定以上の放射線を浴びる(一定の被ばく線量を超える)と問題が起き始める影響です。この場合の健康障害には、皮膚障害・白内障・脱毛があります。「確率的影響」は、放射線を浴びると影響が出る確率が増える障害です。この場合の健康障害には、がん・染色体異常があります。確率的影響が生じるのはどの程度の線量からなのか調べられてきましたが、現時点で明らかになっていません。参考となる資料として原爆の被害にあわれた方の長期間にわたる調査では、「悪性腫瘍発生に関して安全な放射線被ばく線量はゼロである」という報告があります。つまり放射線被ばくがゼロであれば、がん発生リスクはありません」ということです。放射線ゼロにするのはアブレーションによるがん発生リスクをゼロにするためです。
沈黙の合併症(サイレント・コンプリケーション)とは何ですか?
2010年代に入って三次元マッピングを使用して、X線を使用せずにカテーテルアブレーションが行われるようになりました。アブレーションに伴う放射線被ばくによるガン発生リスクをゼロにするためです。カテーテルアブレーション時の放射線被ばくを、沈黙の合併症(サイレント・コンプリケーション)を言われる先生もいます。アブレーションの時に放射線を浴びてもすぐに悪性腫瘍が発生するわけではありません。放射線を浴びて体内のDNAが傷ついて、その修復がうまくいかず、そしていつかガンになるリスクがあります。沈黙の合併症(サイレント・コンプリケーション)とは、時間が経過してから出てくる可能性がある合併症という意味です。レイチェル・カーソンが書いた「沈黙の春(サイレント・スプリング)」にかけているのかもしれません。

放射線ゼロのアブレーションを選択された女性のストーリー

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