人生百年時代を迎える中で知っておきたいこと
不整脈について情報収集している中で気になる報告を見つけました。
今日は、不整脈ではありませんが、日々の生活が脳卒中・認知症リスクに要因についてお伝えしたい情報を見つけたのでご紹介し、影響と脳卒中・認知症リスクを下げる生活について考えます。
1. どんな報告?
日々の身体活動や握力、座ったままの習慣、そして睡眠の質が、脳卒中や認知症という重大な疾患の発生リスクに深く関与していることが報告されてます。
ですが身体活動・握力・座ったままの時間(座位時間)・睡眠時間を組み合わせて見たときどんな影響があるかがわかっていませんでした。それを明らかにするためにイギリスで調べられた研究報告です。
次の3つを満たした約47.5万人(正確には474983人)について検討されました。
- 2006年〜2010年にかけて37〜73歳の中高年男女。
- 脳卒中・認知症と診断されたことがない人。
- 身体活動・握力・座位時間・睡眠時間の全てが確認できた人。
参加者の 健康習慣の達成数(0〜4点)をスコア化しました。
* 定期的な身体活動(1点)
- 週に150分以上の中強度運動
- 週に75分以上の高強度運動
- 1回10分以上の運動を中強度なら週5日以上、高強度なら週3日以上行う
* 握力(1点)
- 左右の握力が、同性の中央値を超えている
* 座位時間(1点)
- テレビ視聴、コンピューター使用、車の運転時間の合計が、1日あたり6時間未満
* 睡眠時間(1点)
- 24時間あたりの睡眠時間(昼寝を含む)が、1日あたり7〜8時間
参加者の調査結果は次のように分析されました。
研究開始(ベースライン)から、脳卒中や認知症の発症、死亡、または確認不能となった日のいずれか早い時点まで調査されました。調査期間の中央値は10.1年でした。研究開始時に認知症などが初期だったが診断されていなかった可能性を除くために、研究開始から最初の4年以内に発症した人を除いて分析されました。
認知症などのリスクが高くなる遺伝子(APOE ε4遺伝子)を持つ人と持たない人の調査期間中の脳卒中・認知症発症についても調べました。
2. 結果はどうだった?
4つの健康習慣(定期的な身体活動、高い握力、少ない座りがちな時間、適切な睡眠時間)を実践する数が多いほど、脳卒中および認知症の発症リスクが段階的に低下することが明確に示されました。
健康習慣スコアが「0〜1つ」の最も低いグループを基準とした場合のリスク低下率は次の通りでした。
* 脳卒中(追跡期間中に4992例が発生)
- 健康習慣が2つ:リスクが15%低下
- 健康習慣が3つ:リスクが29%低下
- 健康習慣が4つ(すべて実践):リスクが35%低下
* 認知症(追跡期間中に2120例が発生)
- 健康習慣が2つ:リスクが26%低下
- 健康習慣が3つ:リスクが36%低下
- 健康習慣が4つ(すべて実践):リスクが57%低下
3. 脳卒中・認知症リスクを下げる生活
この報告から得られる脳卒中や認知症のリスクを下げる4つの健康習慣は、次のようになりそうです。
定期的な身体活動
週に150分(1日22分)以上の中強度の運動(呼吸が少し荒くなる程度の活動:早歩き、自転車を漕ぐ、庭仕事など)、または週に75分(1日11分)以上の高強度の運動(息が荒くなる、または心拍数が増加する活動:ランニングなど)(あるいはそれらを組み合わせた同等の運動)を行うこと。または、1回10分以上の運動を、中強度なら週5日以上、高強度なら週3日以上行う。
握力をつける
握力をつけることは、筋力トレーニングのひとつの指標とも取れますが、調査では筋力トレーニングの有無は調べられていません。データは握力が強ければ脳卒中・認知症リスクが下がる結果が出ていますから、握力をつけることを考えることを心がける。
座りがちな時間を短くする
テレビの視聴、コンピューターの使用、車の運転などの「座って過ごす時間」の合計が、1日あたり6時間未満になるように心がける。
適切な睡眠時間
1日あたり7〜8時間の睡眠をとる。
浮かび上がった重要なポイント
* 遺伝的リスクの影響を超える
アルツハイマー病の代表的な遺伝的リスク因子である「APOE ε4 遺伝子」を持っているかどうかにかかわらず、スコアが高い人で、脳卒中や認知症のリスクが低下していました。この生活習慣を実践することで遺伝子の影響を超えて脳卒中・認知症リスクを低下させることが期待されます。
* それぞれの項目は独立して貢献する
4つの項目は、それぞれが独立して脳卒中や認知症のリスクを低下させていました。全部が難しくてもできることから取り組むことで脳卒中・認知症リスクを低下させることが期待されます。
【院長からのメッセージ】
病は未病のうちに
不整脈以外の話で恐縮です。
ですが、不整脈の中で心房細動は脳卒中・認知症リスクを高めます。仮に心房細動アブレーションで心房細動が治ったとしても不整脈とは異なる要因でのリスク、日々の生活の積み重ねで脳卒中・認知症リスクを下げることも大切です。
バイオフィードバック・アプローチは日々の生活の積み重ねの面から不整脈治療を進めます。それは不整脈だけでなく、もっと大きな、包括的な健康管理につながると考えています。











